施工管理はやめとけと言われる理由7つと3つの魅力!向いていない人を解説

本記事は、施工管理への就職・転職を考えている人に向けて施工管理はやめとけと言われるけど実際どうなのか?

施工管理を7年経験した筆者が感じた施工管理はやめとけと言われる7つの理由と

施工管理の5つの魅力について解説します。

年収(源泉徴収あり)やスケジュールなど働き方の実態ホワイトな施工管理についてもまとめています。

施工管理はやめとけって言われたけど実際はどうなんだ・・

働き方改革って言われる時代だし、そこまでキツくないんじゃ・・?

そんな方に向けて書いています。

まず結論からぶっちゃけると施工管理はマジできつい仕事です。

施工管理って2chとかで「社畜」や「3K(きつい・汚い・危険)」とか書かれていて

この情報を信じていいのか疑問な点がありますよね。

これ、事実です。情報の通りにきつい仕事なんですよね…。

だけど、施工管理にも悪いとこばかりじゃなくてちゃんと魅力もあるんですよ!

そこで本記事では、施工管理歴8年の筆者が

  • 施工管理はやめとけと言われる7つの理由
  • 施工管理で働く魅力5つ
  • 年収、スケジュールなどの働き方の実態(源泉徴収あり)
  • 施工管理のホワイトな業種

について解説します。

施工管理への就職・転職を考えている人の参考になれば幸いです。

目次

施工管理はやめとけと言われる7つの理由

大手ゼネコンの内定が取れたんで入社しようか迷ってるんですよね。
今の時代にわざわざ施工管理になるなんて、絶対やめておいた方がいいですよ!

施工管理はやめとけ」ってよく聞くフレーズですが、経験者の僕もやめといた方がいいと断言できます。

あなたが施工管理以外の仕事も選べる立場なら絶対におすすめはしません。

以下の7つが大きな理由になります。

わかりやすくまとめると施工管理は数多のブラック企業を凌駕するスーパーウルトラブラックだから。

  • 激務
  • パワハラ
  • 危険
  • 汚い

といった言葉がぴったりなマジできつい仕事です。

まずは施工管理はやめとけって言われる7つの理由を一つずつくわしく解説していきますね。

休みの日が極端に少ない

1つ目は休みの日が極端に少ないこと

まず覚悟してほしいのが施工管理は週休1日です。

つまり、土曜日、祝日という世間一般の休日でも労働が待っています。

国交省「建設産業政策2017+10」でも建設工事では93%以上が4週6休以下と報告されています。

工事現場は月曜〜土曜日まで週6日フル稼働

正月休み、盆休み以外で3連休はありません

ちなみに週休1日になると年間休日数は48日

土日祝休みになると休日数は119日なので、週休1日と比べると約2ヶ月も多く休んでいます。

しかも、現場の工程が進んでいき繁忙期になると週休1日すら保障されません。

さらに工程に遅れが出てたら365日フル稼働状態です。

つまり、施工管理になる前に

  • 休日は週1回の日曜日だけ
  • 現場の状況によっては休みなし

ということを覚悟しておきましょう。

もしあなたが土日祝休みたいと言うなら施工管理は向いていないのでやめた方がいいですよ。

個人的には土日祝が休みじゃない仕事はやめた方がいいと思います。

労働時間がかなり長い

2つ目は労働時間がかなり長いこと

施工管理=長時間労働と言ってもいいぐらい労働時間が長いのが特徴。

よくないのが建築業界は早く帰りづらい雰囲気満々で、早く帰る=悪という価値観を持つ人が割と多いです。
  • 1ヶ月の残業が80時間以上はデフォルト。
  • 繁忙期になると100時間、120時間と働いても働いても仕事が終わらない地獄に苦しむことに・・。

残業が100時間、120時間なんてもはや労働奴隷と変わりません。

ちなみに建設業界全体でも、長時間労働が問題になっており、若者の建築業離れが深刻で常に人手不足状態です。

【引用】建設業の週休二日制を実現します|一般社団法人 日本建設業連合会

全産業と比べて年間約300時間超の長時間労働となっていて問題は深刻。

1日8時間労働で計算するとなんと37.5日間も多く働いていることになります・・。終わってますね・・。

危険と隣り合わせ

建設業は他の職業と比べてケガをするリスクが高いです。

  • 開口部から落ちてしったり
  • 工具でケガをしたり
  • 何十mもの高さからボルトが落ちてきたり
  • 電線に触れて感電したり

安全が保証されていないので危ない要素しかないのが現場です。

実際、他の職業と比べても死亡災害の数が多いです。

仕事でケガをしても何の利益にもなりません。

万が一後遺症が残ったりしたら人生終わりです。

精一杯注意して事故の発生リスクを減らすことはできますが、施工管理にならなければ済む話です。

プレッシャーが高く精神的につらい

施工管理はプレッシャーがデカ過ぎて精神的なストレスがやばいです。

  • まず仕事の責任が重すぎるし
  • 1つのミスが命取りの強烈なプレッシャーを受けるし
  • 上司や職人さんからは好き勝手言われるし
  • どんな施主かで仕事のやり易さが大きく変わったり

とにかく毎日強烈なプレッシャーにさらされます。

大きな建設現場になればいつも2,3人ぐらいは精神的なストレスで鬱になって家から出られなくなっている人がいる気がします。

あまりのしんどさに毎日吐きそうになりながら仕事をする羽目になりますよ。

身体的なストレスも激しい

もちろん身体的なストレスもやばいです。

基本、早朝に出勤して深夜に仕事が終わるので毎日寝不足です。

寝不足の状態で、

  • 夏の猛暑
  • 冬の寒さ
  • 力仕事

とやっているとマジで限界です。

しかも休みは日曜日だけ。

週1日の休みはほとんど寝て終わったりもするので何のために生きてるのかわからなくなります。

激務なのに給料が割に合わない

これだけ激務な仕事のくせに給料が割に合いません。

建設求人データベースを参考に

平均年収は630万6376円(平均年齢44.1歳)と日本人の平均年収約430万円と比べると高いですが、

  • 休みは週1日
  • 週6日間労働
  • 毎月の残業時間は100時間超

といった努力のたまものでしかありません。

時給換算にすると正直割に合いません。

業界にブラックな慣習が浸透している

実は建設業界にも働き方改革の波が押し寄せており、2024年問題と呼ばれる国を挙げての働き方改革が迫っています。

建設業の残業時間を減らそうと

  • 原則、月45時間かつ年360時間
  • 特別条項でも上回ることのできない上限
  • 年720時間以内(休日労働を含まない)
  • 時間外労働と休日労働の合計が単月100時間未満
  • 2カ月平均、3カ月平均、…6カ月平均が全て単1月当たり80時間以内(休日労働を含む)
  • 時間外労働が月45時間を超過できる月は年6回まで

と残業時間が規制されるようになります。

しかし、現実は何も変わらないと思います。

残業時間が規制されても仕事量は変わらないわけですから

残業代がもらえないサービス残業が増えること間違いなしです。

つまり、よりブラックな業界になるわけで。

建設業は「残業=頑張っている」という謎の常識がある世界。

業界全体にブラックな慣習が浸透していて腐敗しています。

施工管理に就職する5つの魅力

施工管理はやめておいた方がいいのかな・・。なんかデメリットしかないよな・・メリットはないのかな・・?

施工管理にもメリットが全くないわけではありません。

むしろ意外と楽だと感じている人もいるぐらいです。

そんな施工管理に就職する具体的なメリットは次の5つ。

くわしく解説しますね。

30代なら未経験でも就職可能

1つ目のメリットは、35歳までであれば職歴なし、未経験であっても就職可能ということ。

なぜ未経験であっても若者であれば就職可能かといえば、業界全体で若手人材が足りていないという業界の構造上の問題があります。

例えば、国土交通省の資料「建設業界における年齢別の技能労働者数」のデータが記載されているのですが、下記データをご覧いただければ若手人材が不足しているのが一目瞭然であることが分かります。

この状況は令和の今でも変わっておりませんでして、若手人材の確保と育成は業界全体の課題です。

そんなわけですから、無職ニートであろうと職歴がなかろうと、35歳以下の若手人材であれば就職が可能である業界と言えます。

食いっぱぐれがない

2つ目のメリットは、施工管理の仕事は食いっぱぐれがない安定した仕事であるということ。

実務経験がモノを言う業界なので、なんでも1年間この仕事を経験しただけでも業界内では重宝されます。

今や建設業界は空前の人手不足ですから、施工管理の仕事を1年経験しただけでも他の会社でも雇われやすく、1年間の実務経験があるだけで面接での食いつきは全く違ってきます。

要は、現場の仕事で経験がモノを言う世界ですから、現場経験を積めば積むほど他の現場に行っても重宝されるというわけですね。

数年間実務経験を積んで施工管理技士の資格を取得できればほぼ食いっぱぐれることはないでしょう!

キャリアアップにつながる

3つ目はキャリアアップにつなげられること。

実は、施工管理で経験するコスト管理や工程管理といった仕事内容は割と他の業種に進んでも重宝されます。

例えば、

  • デベロッパー
  • 都市機構再生
  • 不動産業界

などが代表的ですが、これらの選考基準に「1級建築士保有者は大歓迎」と記載されていることがよくあります。

それほど施工管理の仕事は難易度が高く、経験が評価されるのです。

  • デベロッパー
  • 都市機構再生
  • 不動産業界

この3つの業種は、施工管理の半分以下の残業時間で施工管理以上の年収を得られる可能性が高いです。

施工管理を踏み台として利用するならかなりメリットになりますよ。

施工管理から異業種への転職を目指すなら「施工管理から転職したい!おすすめの転職先9選【経験を活かした転職のコツ】」をご覧ください。

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給与水準が高い

4つ目は給料水準が高いこと。

施工管理の平均年収は630万6376円です。

もちろん長時間労働の時給が加算されての数値ですが、そこそこいい給料ですよね。

ちなみにスーパーゼネコンになると平均年収1000万円を超えてきます。

会社ごとの平均年収とかも知りたいなら、

【スーパー・準大手・中堅】ゼネコンの年収ランキング!ゼネコンの年収が高い理由」の記事でまとめているので、ご覧ください!

また建築工事は公共事業で発注されているものが多いので翌年に利益が半減なんてこともほぼありません。

  • 長時間労働
  • 休みが日曜日だけ
  • プレッシャーがデカい

といった負の要素が気にならないならやっていけるでしょう。

施工管理を定年まで続けなくてもキャリアアップに利用するぐらいのでいる方が楽に働けますよ
  • 施工管理で得られる経験や知識を自分のものにして
  • 次のステップアップの踏み台にすればいい

ってとこまで割り切って考えれば悪くない仕事です。

働き方改革が進んでいる

5つ目は働き方改革は進んでいること。

施工管理が激務でブラックなのは紛れもない事実。

ところが、最近は少しずつ事情が変わってきていて、昔に比べると残業時間は減少傾向にあり、施工管理職に就く女性の割合も増えてきていることも事実です。

国土交通省の資料によると、残業時間は一貫して減少傾向にあります。

上記画像は建設業界に勤める技術者の年度別残業時間の推移を示すグラフですが、2012年をピークとして残業時間は全体として減少傾向にあることが見て取れます。

さらに、2024年4月からは残業上限規制が適用され、建設業も残業時間を原則月45時間以内に納めなければならなくなるわけで。

他の業界に比べるとゆっくりだけど、建設業界も働き方改革が徐々に進んできています。

建設業界では2024年問題と言われてますね
建設業も変わっているんだね!

施工管理の働き方の実態

本章では、僕が実際に働いている施工管理の実態について以下の2つをご紹介します。

よくある1日のスケジュール

施工管理の1日のスケジュールをご紹介します。

現場が佳境になるとこんな感じです。
05:40 起床
07:00 出社・始業
08:00〜09:00 朝礼・現場巡回
09:00 計画書作成・施工図チェック他
11:30 作業段取り打合せ
12:00 昼休み・昼作業確認
13:00〜13:30 昼礼
13:30 業者・施主打合せ
17:00 予算計画・施工図作成他
22:00 就業
23:00 帰宅
24:30 就寝

月曜日から土曜日まで繰り返します。休みは日曜日だけが多いです。

しかも竣工前になると終電に間に合わなくなるので現場に泊まることもあります。

1日24時間のほとんどを仕事に使っているので、自分のことなんて何もできないし余裕がありません。

プライベートと仕事のバランスが大切だって人は向いていない仕事ですね。

施工管理の年収(源泉徴収)

ちなみに2022年の実際の年収(源泉徴収)が下記になります。

20代後半で年収800万円なのでかなり高水準ですが、だいたい1ヶ月で120〜130時間程度残業しています。

建設業の給与水準の高さがわかるかと思います。

施工管理が向いていない人の特徴7つ

施工管理を7年続けてきた経験から施工管理に向いていない人と思う人の特徴は次の7つ。

  • コミュニケーションが苦手
  • 失敗を引きずるタイプ
  • マネジメント経験が浅い
  • 気が弱い
  • パソコンを利用する仕事が苦手
  • 体力に自信がない
  • マルチタスクが苦手

上記のような特徴が当てはまる人は、施工管理の業務量の多さについて行けず続けられない可能性が高いです。

特にコミュニケーション、マルチタスク、体力、気力は施工管理をこなしていく上で必要な能力で、

苦手な人は施工管理は向いていない人が多いと個人的に思います。

施工管理は多くの人とコミュニケーションを取りながら、スケジュール通りに仕事を進めることを求められるわけで。

このような仕事が難しい、自分には向いていないと感じる場合、施工管理はやめておいた方が無難です。

施工管理に向いている人の特徴5つ

逆に施工管理に向いていると思う特徴は5つ。

  1. 建設業界に興味がある人
  2. 体力がある人
  3. 体育会系のノリに慣れてる人
  4. コミュニケーションが得意な人
  5. 働き方よりも給料が高い方を優先する人

上記のような特徴が当てはまる人は、施工管理の環境でも続けられる人が多い傾向にあります。

さまざまな年齢層で個性的な性格の職人さんとコミュニケーションを取ったり、時には引っ張って行くことが求められるので。

施工管理の平均年収は他の職種に比べて高い方なので、

休日数やフレックス制度など働き方よりも給与が多い方を優先したい人におすすめです。

施工管理は意外と楽って意見がある理由

実は施工管理は意外と楽って言われることもあります。

その理由が、施工管理は職種や立場によって大変さが大きく変わるからで。

  • 建築、土木、電気、衛生、空調、エレベーター、専門工事といった横軸
  • 元請から下請けの縦軸

この2つの軸によってきつさが変わってきます。

あくまで比較的に楽って意味なので鵜呑みにするのは危険ですよ。

元請、下請けといった縦軸の場合、建設業界はピラミッド構造なので元請ほど年収が高く、福利厚生も充実していて残業時間も厳しく管理されている。

横軸である職種の場合、工事範囲が広いほど業務量が多く、覚える仕事内容も増えたりします。

とにかく施工管理の中で年収、仕事の大変さを決めるのは職種・会社の選択にかかっているわけです。

個人的に1番楽だと思う職種は、スポット業者の施工管理(専門会社)になります。

専門業者は役所直の発注工事もあるし、絶妙に範囲が狭いのでかなり狙い目かなと。

意外と楽な施工管理についてもっと知りたい方は、「実は施工管理って意外と楽な仕事?職種ごとの特徴と楽な順番とは!?」をご覧ください。

施工管理でもホワイトに働ける業種

実は企業によっては激務じゃないホワイトな施工管理もあります。

激務な施工管理の共通することが

  • 工法が難しい建物を造っている(大手ゼネコン)
  • 新築工事が多い

といったポイントで、どうしても激務になりやすいです。

大手ゼネコンはだいたい激務ですね。

そこで、ホワイトな建設会社を選ぶなら次の2種類がポイントです。

  1. 土地持ち込みで特命発注を行った施工管理
  2. マンション改修工事の施工管理

土地持ち込みの特命発注とは、建設会社が持っている土地に建物を建てること。

都市部での土地の仕入れはかなり労力を使いますから、ゼネコンの立場が強くなります。

工期や予算に余裕を持った受注ができるわけです。

また、マンション改修工事は遅くまで作業ができないし、工種も限られることから新築工事よりも業務量が少ないです。

しかも、マンション共用部修繕工事の市場は、右肩上がりで成長しており、ストックが飽和状態で需要の落ち込みが少ないので安心ですね。

市場の成長すると給料の増加も期待できますね。

施工管理をしたいけどホワイトな職場を探しているなら

  1. 土地持ち込みで特命発注を行った施工管理
  2. マンション改修工事の施工管理

この2つを企業選びのポイントにするといいでしょう。

まとめ|施工管理で働くメリットはある

本記事は、「施工管理はやめとけと言われる理由7つと3つの魅力!向いていない人を解説」についてまとめました。

施工管理はきつい仕事であるのは紛れもない事実です。

それはやめとけと言われる7つの理由からも分かりますよね。

  • 休みの日が極端に少ない
  • 労働時間がかなり長い
  • 危険と隣り合わせ
  • プレッシャーが高く精神的につらい
  • 身体的なストレスも激しい
  • 激務なのに給料が割に合わない
  • 業界にブラックな慣習が浸透している

だけど施工管理に就職する魅力もちゃんとあるんですよね。

  • 30代なら未経験でも就職可能
  • 食いっぱぐれがない
  • キャリアアップにつながる
  • 給与水準が高い
  • 働き方改革が進んでいる

業務量が多く、仕事のスキルが必要な分、ちゃんと成長できる業界です。

多少激務でも年収が高い方がいいって人には本当に向いている仕事だと思います。

特にコミュニケーションが得意で体育会系のノリにも慣れている人なら仕事のやりやすさを感じるかもしれません。

最後に、おすすめの転職エージェントをご紹介して終わりにしたいと思います。

おすすめの転職エージェント

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